梅雨の長雨が続いています。
そもそも梅雨の後半には前半よりも強い雨が降る傾向があるようです。
とはいえ、それは確実な話ではありません。近年強い雨が特に多くなったのは、温暖化の影響があるらしいですが、熊本県の球磨地方は大雨や長雨の傾向があり、それは、私の両親が子供だった頃の60年前から変わりません。
そもそも降水確率とはなんでしょうか?ある一定の時間帯に雨が降る確率ということですが、80%などと言われるとこちらとしては、ほぼ100%雨が降るで気持ちでいるほかありません。50%を超えると、降水確率は非常に高いという認識です。
翻って、大学や高校入試のための模試を受けた時に、C判定(例:合格率45%~65%)などという結果が返ってきたときに安心できるお子様や保護者の方はどれだけいらっしゃるでしょうか。もしかすると、A判定でも安心できないと思われる方がいらっしゃるかもしれません。さらに言えば、大学受験になると、A判定の大学を受験する方はごく一部といった感じもあります。
「1週間で総復習」「1か月でマスター」「これを読めば完全攻略」などといったうたい文句の受験の参考書があります。ずいぶん強気な販売戦略だなと思いますが、この穴についていえば、参考書や問題集を完全理解するまで解きこなす人が少ないので、それだけ強気な帯をつけられるのだろうと思います。もちろん、それだけ解説に自信があるということもあるのでしょうが、やはりタイトルが購買欲をのは否めません。ゲームの攻略本えあれば、完全をうたっていても確実にゴールがあるので、決して嘘では思えますが、こと人生を左右する勉強になると、その参考書を信じてそれのみに取り組んだけど、まったく理解が及ばず、本番の入試傾向も全く網羅していなかったという事態も想定されるので、いろいろな参考書に手を出すのはよくないと知りつつも、本人も保護者の方もいろいろな参考書に手を出して失敗してしまうというのはよくあることです。
私としては、各教科確実に終わらせられる問題集、特に問題のレベルが高すぎない、むしろ簡単と思えるものに取り組んでほしいいうのはいうまでもありません。高校1年生の模試で数学につまずく人は、特に初歩とも思える方程式の理解が及んでいない場合があります。そこをプライドを捨てて真摯に取り組めるかというのが、学問の素養にかかわってくると思っております。
一方で、そういった小手先の理屈より何より大事であるのが、子供の将来を確実にする手段など世の中には存在しないと理解していただくことではないかと思います。お子様全員を東京大学に合格させたお母さまは素晴らしい方だと思いますが、本番の入試では何が起こるかわかりません。実力があっても、本番の緊張にどうしても耐えられない人もいますし、受験では奮わなくても、志望せずに入学した大学で思わぬ才能を発揮する人も星の数ほどいるのです。どうなるかわからない人生を楽しみつつも、人生切り開くためにたくましく努力していく、そんな人がだれよりも素敵な人だと思います。うちの子なんてと言わず、お子様がやる気になったときには、できうる範囲で応援していただきたいです。
さて、確率といえば、じゃんけんの話です。天気予報では、その土地の地域性などが左右しますが、同じようにじゃんけんでも誰さんはチョキを頻繁に出しがちであるなどの傾向が実際にはあるのですが、そういった傾向は無視するのが、高校までの数学の問題です。
AさんとBさんの2人がいた場合、あいこになる確率はどうなるでしょうか。
まず、AさんとBさんの手の出し方のすべての組み合わせ(すべての場合の数)を考えてみましょう。
(グー、グー)(グー、パー)(グー、チョキ)(パー、パー)(パー、グー)(パー、チョキ)(チョキ、チョキ)(チョキ、パー)(チョキ、グー)
これを計算で考えると、Aさんの手の出し方はグー、チョキ、パーの3通り、Bさんも同じく3通りなので、3×3=9通りです。数えてみても、9通りになりますよね?
この中で、あいこになるのは、2人とも同じ手を出したときですから、3通りです。よって3/9。約分すると1/3(三分の一)となります。
では、AさんとBさんとCさんの3人がいた場合、あいこになる確率はどうなるでしょうか。
これを手の出し方のすべての場合の数を数えると大変なので、計算で出しましょう。AさんもBさんもCさんも手の出し方は3通りなので、3×3×3=27通りです。どうですか。数えなくてよかったでしょう?
しかし、あいこの場合の数は、どうやら数えるしかなさそうです。
①全員同じ手を出す場合 (グー、グー、グー)(パー、パー、パー)(チョキ、チョキ、チョキ)
②全員違う手を出す場合
・Aさんがグーであいこの場合 (グー、チョキ、パー)(グー、パー、チョキ)
・Aさんがパーであいこの場合 (パー、チョキ、グー)(パー、グー、チョキ)
・Aさんがチョキであいこの場合(チョキ、グー、パー)(チョキ、パー、グー)
あいこになる場合の数は9通りです。よって9/27。約分すると1/3となります。
さて、では、A~Dさんまでの4人いた場合、あいこになる確率はどうなるでしょうか。
4人の手の出し方の組み合わせのすべての場合の数は、3×3×3×3=81通り。数える気も起きません。
ではあいこになる手の出し方は、毎回数えるのでしょうか。いえ、何回も取り組んで暗記してください。模試でも、入試でもそれだと時間が足りません。
①全員が同じ手を出す場合 3通り
②AさんとBさんが同じ手(グー、グー、パー、チョキ)(グー、グー、チョキ、パー)
(パー、パー、チョキ、グー)(パー、パー、グー、チョキ)(チョキ、チョキ、グー、パー)(チョキ、チョキ、パー、グー) の6通り
③AさんとCさんが同じ手 同じく 6通り
④AさんとDさんが同じ手 同じく 6通り
⑤BさんとCさんが同じ手 同じく 6通り
⑥BさんとDさんが同じ手 同じく 6通り
⑦CさんとDさんが同じ手 同じく 6通り
よって、あいこになる手の場合の数は、3+6×6=39。39/81。約分すると、13/81(81分の13)となります。
人によってやり方は違うと思いますが、私は、2人分の手の位置を入れ替えるという形で考えてみました。どうですか?覚えられたらよいのですが。
高校の数学のようにすっきりと確率が測れると面白いですが、世の中も人生もイレギュラーな要件を受け入れて生きていきたいものです。
コロナに限らず、どんな病気もなりたくてなる人はいませんし、どのくらいの確率でだれがどうなるかなんて予想がつかないものなのです。